京セラは8月17日、積層セラミックコンデンサ(MLCC)の生産容量拡大や技術開発力の強化、将来を見据えた生産スペースの拡大などを目的に、鹿児島国分工場内に新たな工場棟を建設すると発表した。

  • 新たな工場棟の完成予想図

    新たな工場棟の完成予想図(出典:京セラ)

MLCCは、通信端末や半導体関連機器の小型化・高機能化、5G普及に伴うデータセンタの増設をはじめ、車載関連におけるADAS(先進運転支援システム)やEV技術の高度化などを受け、今後の需要の伸びが見込まれる。

京セラはこれらの需要増加に対応するため、約150億円の投資による新工場の建設を決定。2022年8月17日には、地元自治体である霧島市と立地協定締結の調印式を行った。同社は、同年9月より既設研究棟の解体に着手し、翌年2月より新工場棟の建設を開始するとしている。操業開始時期は2024年5月を予定し、MLCCの生産増強に向け順次稼働を開始する見込みだ。

京セラは今後、MLCCなどの電子部品事業の強化をはかるとともに、国分工場が位置する鹿児島県の経済活性化や雇用機会創出による地域社会の発展に貢献していくとしている。