PitPaは8月18日、千葉工業大学と共同で、千葉工業大学変革センターでNFT(非代替性トークン)による学修歴証明の発行を開始したことを発表した。
今回の学修歴証明発行の背景には、Web3時代の学生の就職活動が「国境を超えた人材の流動性が大きくなり、特定の知識や技能を生かして、プロジェクトごとに人材を雇い入れるジョブ型雇用が推進する」という大きな変革を遂げることがあるという。
これらの変革に備えて、より幅広いキャリア形成を後押しするべく、国際規格に準拠したNFTによるデジタル証明書を発行するに至ったそうだ。
同NFT証明書の発行により、取得した学生は、大学での学修の履歴や学びの成果を就職活動や海外留学などの際に国境を超えて広くアピールすることが可能となるという。
NFT学修歴証明書は、国内初の取り組みで、Blockcertsの技術を応用し、Polygonのブロックチェーン上でNFTとしてmint(NFT化して発行・作成すること)したもの。ブロックチェーンは台帳に記録することによりデータの改ざんができない仕組みであるため、大学での単位修得情報をブロックチェーン上に書き込むことで偽造できない証明書を発行することが実現したという。
また、同NFT証明書はW3Cが提唱するVerifiable Credentialsの規格に準拠したデジタル証明書を拡張したもので、Blockcertsは書類が改ざんされていないことを担保する「完全性」、書類の発行元が正しいことを担保する「真正性」に優れているという。特に同NFT証明書は、従来のブロックチェーン型の証明書に比べ、媒体を超えたポータビリティー(可搬性)に優れている点が特徴とのことだ。
今回の発行は、2022年前期に千葉工業大学内変革センターで行われたTenzin Priyadarshi教授による授業「気づきの原則」、及び武邑光裕研究員による「メディアと文化」の授業を履修し単位を取得した学生に対し、8月9日付で発行しているもの。同NFTは、学内でプロジェクトとして立ち上げ、実験的にWeb3時代のジョブ型のワークを推進したもので、グラフィックデザインは千葉工業大学創造工学部デザイン科学科の同授業を履修した安松菜奈氏が行ったという。