三菱電機ITソリューションズは8月19日、保険薬局向けの新サービスとして「次世代コミュニケーションサービス(仮称)」を開発すると発表した。同サービスは、2023年前半のパイロット導入を経て正式リリースする予定だ。
サービス第一弾として、同社では「クラウド版電子薬歴サービス」の提供を予定している。同サービスは、「必要な人に・必要な時に・必要なものを、簡単、かつしっかりと」をコンセプトとしており、患者の特性に応じた服薬指導が行えるよう、処方変化、患者情報、過去の薬歴などの必要情報をシンプルに表示する事で、短時間での服薬指導計画の策定を支援する。
また、医師と患者の過去のやり取りをタイムライン形式で確認できる「患者タイムライン」をはじめ、患者とのコミュニケーションをサポートする機能も提供するほか、クラウドの特性を活かしてデータの見える化も支援する。
今後は在庫管理や経営分析といった本部機能との連携に加え、地域医療機関との連携機能など、薬局・薬剤師のDX(デジタルトランスフォーメーション)に必要となるサービスを拡張していくという。
少子高齢化社会の本格化に伴って地域包括ケアシステムの構築が求められ、「薬を渡す場所」から「地域における健康管理の中核プラットフォーム」への進化が保険薬局に期待されている中、同社では、薬歴システムを「地域医療のコミュニケーションツール」として、保険薬局を支えるべきシステムと考える。医療DX化および、PHR(パーソナルヘルスレコード)の高度化に向けて、同社は今後もサービスを提供していく予定だ。