レバテックが運営する「レバテックキャリア」は、8月16日、中途採用担当者300名を対象に実施した、ITエンジニアの2021年1月から12月までの採用動向調査の結果を発表した。

例年に比べて、ITエンジニアの採用予算に変動があった企業は全体の32.4%だったという。そのうち、採用予算が上がった企業は全体の24.7%で、下がった企業は全体の7.7%という結果になったという。4社に1社がエンジニア採用への投資額を増やしており、多くの企業でエンジニア採用に対する意欲が高まっていることが読み取れるという。

  • 例年に比べて、ITエンジニアの採用予算に変動があったか 引用:ITエンジニアの2021年1月から12月までの採用動向調査

採用予算が上がった企業のうち、提示年収の増加額で最も多かったのは「10万円未満(47.3%)」で、次いで「10万円~50万円程度(25.7%)」「51万円~100万円程度(20.3%)」という結果になったという。採用予算が増加した企業の約半数が10万円未満の微増である一方で、4社に1社が最大50万円程度、5社に1社が最大100万円程度まで、提示年収金額を上げたことが明らかとなったという。その一方で、採用予算が下がった企業のうち7割以上の企業が、提示年収の減少額は「10万円未満」に留まる結果となっているという。

  • 提示年収の増加額 引用:ITエンジニアの2021年1月から12月までの採用動向調査

中途エンジニア採用で利用している転職チャネルで、最も利用頻度が多いのは「掲載型求人媒体(60.0%)」だったという。次いで「人材紹介(43.3%)」「スカウト型求人媒体(32.0%)」「自社HP(28.0%)」となっており、この結果について同社は、「掲載型の求人媒体や人材紹介を通して求職者からの応募を待ちつつ、スカウト媒体で採用したい人材に直接アプローチをする企業も多いようです」との見解を述べている。

  • 利用頻度の高い採用チャンネル 引用:ITエンジニアの2021年1月から12月までの採用動向調査

採用担当者が抱えている採用課題として最も多かったのは、「面接の通過率が低い(26.7%)」で、2位以降は「自社の魅力付けができない(22.0%)」「書類通過率が低い(21.3%)」「母集団形成ができない(20.0%)」と続いているという。

ITエンジニアの中途採用において、エンジニア専門の採用担当者がいる企業は全体の57.0%だったという。半数以上の企業が、エンジニア職の採用に特化した採用担当者を置いている一方で、エンジニア専門の採用担当者がいない企業は全体の43.0%となり、ビジネス職などの他職種と兼任でエンジニア採用を進めている採用担当者も多いことが分かる結果になったという。

  • エンジニア専門の採用担当者はいるか 引用:ITエンジニアの2021年1月から12月までの採用動向調査