Visual Studioエンジニアリングチームはこのほど、Visual Studio Blogの記事「Visual Studio 2022 17.3 is now available!」において、統合開発ツール「Visual Studio 2022」の最新版となるバージョン17.3のリリースをアナウンスした。このリリースでは、これまでプレビュー版として提供されてきたマルチプラットフォーム対応のUIフレームワーク「.NET Multi-platform App UI(MAUI)」が正式版となり、リリースチャネルで利用できるようになった。
.NET MAUIは、デスクトップとモバイルの両方をカバーするアプリケーションUIフレームワークである。従来のXamarin.Formsの後継として開発されたもので、単一のプロジェクトおよびコードベースから(Windows、macOS、iOSおよびAndroidのそれぞれ向けのネイティブUIを構築することができる。Microsoftでは2022年5月23日に.NET MAUIの正式版をリリースしていたが、Visual Studioのリリースチャネルで利用できるようになったのは今回が初となる。
Visual Studio 2022 17.3におけるその他の注目すべき変更点としては、Microsoft Teamsアプリをプロジェクトテンプレートから容易に開発できるようになったこと、C++開発のパフォーマンスが大幅に改善したこと、クラウドプラットフォームであるAzure Container Appsへのデプロイがサポートされたことなどが挙げられている。
変更点の全リストは、以下のVisual Studio 2022 17.3の次のリリースノートにまとめられている。
Visual Studio 2022 17.3はWindows版だけでなくMac版である「Visual Studio 2022 for Mac 17.3」も同時にリリースされた。Visual Studio 2022 for Macは17.1および17.2はリリースされていないが、混乱を避けるためにこのリリースからWindows版と同じバージョン番号を使用する方針が採用された。Visual Studio for Mac 17.3のリリースについては、Visual Studio Blogの次の記事で詳細がアナウンスされている。
Microsoftでは、すでに次期バージョンとなるVisual Studio 2022 17.4 Preview 1およびVisual Studio 2022 for Mac v17.4 Preview 1も公開している。Windows版の17.4は、ネイティブArm64アプリケーションとして利用可能な最初のVisual Studioになる予定だ。