ノートンは8月9日、日本を含む10カ国(オーストラリア、ブラジル、フランス、ドイツ、インド、イタリア、ニュージーランド、イギリス、アメリカ)1万人以上の消費者を対象に実施した「パソコン・スマホを通した監視・ネットストーキング」に関する意識調査の結果を発表した。

同調査における「ネットストーキング」とは、「インターネットやデバイスを悪用し、特定の人物の行動を同意なしに監視すること」を指す。

「元・現パートナーにネット上でストーカーされていても、オフライン(対面)でなければ気にしない」に対して賛同した日本の調査対象者はわずか9%となった。これは10カ国の中でも最も低い数値であり、オフライン、オンラインを問わず、ストーカー行為を顕著に嫌う傾向が見受けられる結果がわかった。

一方で、元・現在のパートナーの同意なしに、ネットストーキングを行っていたことがある日本の恋愛経験者は、約10人に1人以上(12%)と、一定数存在していることも明らかになった。

ストーキングの手段としては、「現・元パートナーのスマホを見て、メッセージ(メールやDMを含む)、電話履歴、写真を確認(5%)」、「現・元パートナーのパソコン・スマホ・タブレットなどで検索履歴を確認(4%)」、「GPSアプリで現・元パートナーの位置情報を追跡している(4%)」が挙がっている。

世界10カ国全体においては、37%が元・現在のパートナーの同意なしに、ネットストーキングを行った経験があり、最も多かった手段は「元・現パートナーのスマホでメッセージ(DM含む)、メール、電話、写真の確認(17%)だという。

  • 元・現在のパートナーの同意なしに、ネットストーキングを行っていたことがあるか 資料:ノートン

ネットストーキングの手段として、「ストーカーウェア」と呼ばれるアプリによる監視行為がある。その認知度は世界10か国で大きく分かれる結果となった。

ストーカーウェアに関する日本人の認知度は、「知っている」が8%、「名前だけ聞いたことがある」が21%、「聞いたことがない」が71%と、「知っている」と回答したのは、フランスの7%に次いで2番目に少ないという結果が出ている。

同社は日本において、1年間(2021/5/19~2022/4/20)に10万台以上のAndroidスマホに「ストーカー行為に利用可能なアプリ」がインストールされていることを検知しているという。