三菱オートリースとアークエルテクノロジーズ(AAKEL)は8月2日、三菱オートリースの社有車を活用したEVスマート充電サービスの実証実験を、2022年10月より共同で開始すると発表した。
日本国内では、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現に向けて、電気自動車(EV)の普及が推進されている。しかしその一方で、EVの導入にあたっては、充電設備の設置や契約電力の確認、充電時間の考慮などが必要になる。
三菱オートリースは、カーボンニュートラル実現への貢献に向け、EVを含む環境車リースや高機能モビリティソリューションの提供に取り組んでいる。また同社は、特に顧客の関心が高いEVリースにおいて、車両調達に加え、充電器設置・エネルギーマネジメント・運行管理などをワンストップで提供できる商品やサービスの開発・検討を行っているという。
同社によると、現状、建物ごとに一度に充電できる量の制約があるなどの要因により、EV充電マネジメント面での課題から容易にEV導入が進まない現状があるという。
これらの課題解決へ、「デジタルイノベーションで脱炭素化社会を実現する」を企業目的に掲げ事業を展開するAAKELは、EVの運行スケジュールなどを考慮し、複数拠点・複数台のEV充電制御を最適化するシステムを開発。
今般の実証実験では、三菱オートリースが所有するEVおよび充電器を活用し、EV充電電流値制御の機能検証や複数プロトコル制御の機能検証、充電時におけるビル建物側への影響や充電コストの把握などを行うとのことだ。
両社は同実証実験を通じ、車両のSoC(State of Charge)や契約電力に応じ、充電タイミングや充電出力を自動で調整できる仕組みを構築することで、EV導入の推進に取り組むとしている。