リクルートマネジメントソリューションズは8月5日、新型コロナウイルスの発生以降、現在も同じ会社で勤務しており、テレワークの頻度が週または月の半分以上に増えた832人に対し、2022年2月に実施した「リモート下の会社員の学びに関する実態調査」の結果を公表した。

コロナ禍前と比べた時の過去1年の仕事に関する学びの満足度についての変化を聞いた質問では「あまり変わらない」という回答が42.4%と、最も多かったという。また「高くなった」「どちらかといえば高くなった」の計が43.4%であるのに対し、「低くなった」「どちらかといえば低くなった」の計は14.3%という結果が出ている。

  • 仕事に関する学びの満足度の変化 引用:リモート下の会社員の学びに関する実態調査

過去1年で仕事に関する新しい学びがあったかを尋ねた調査では、「現在携わっている仕事に直結する学び」は「あった」「どちらかといえばあった」という回答が、2019年調査の62.5%に対し、2022年調査は64.5%と、大きな差は見られなかったという。しかしその一方で、「中長期的に自分のキャリア形成に役立つ学び」は「あった」「どちらかといえばあった」が、2019年調査の43.8%に対し、2022年調査は54.9%と増加するという結果になっている。

  • 過去1年の新しい学びの有無 引用:リモート下の会社員の学びに関する実態調査

「社外」「会社」「上司・職場」に関する学習機会について、「過去1年において経験したものは何か」を尋ねた結果、回答が多いのは上から「上司と部下の間の1on1ミーティング(41.5%)」、「社員対象の研修(35.3%)」、「上司や同僚からの業務支援やフィードバック(30.8%)」となっており、3~4割の人が「学び」を経験していたという。しかし、社外の教育機会である「社外の社会人向けの専門教育プログラム(7.6%)」、「副業、ボランティアなど社外活動(10.9%)」は、経験した人が少ないという結果になっている。

  • 学習機会の実態 引用:リモート下の会社員の学びに関する実態調査

しかしその一方で、学習機会について「増えた」「どちらかといえば増えた」の計が特に多かったのは「副業、ボランティアなどの社外活動(70.3%)」「社外の社会人向けの専門教育プログラム(69.8%)」「社外のセミナーや勉強会(59.6%)」と、社外の学習機会という結果になっているという。

同社はこの理由について、「通勤など仕事のための時間が減り、自由に使える時間が増えたため通信制大学に入学した」「在宅勤務で日中の時間調整がしやすくなったため、2カ月に1回程度、組織改革についてのセミナーに参加」「オンライン開催で参加しやすくなり、月に1度程度、社外のビジネスセミナーに参加している」などの声が上がっていることを踏まえた上で、テレワークで仕事に関する学びに使える時間が増えたこと、オンライン化で手軽に社外の学習機会を活用できているとの見方を示している。

反対に学習機会について、「増えた」「どちらかといえば増えた」の計が少なかったのは「上司や同僚の仕事ぶりを見て学ぶ機会(30.8%)」「上司や同僚からの業務支援やフィードバック(33.6%)」と、職場での学習機会という結果になったという。

  • 学習機会の変化 引用:リモート下の会社員の学びに関する実態調査