Microsoftは現地時間2022年8月4日、Visual Studio Code用拡張機能「Python」の2022年8月版をリリースした旨を公式ブログで報告した。本バージョンでは、Webアプリケーションの自動デバッグ構成機能の追加やチュートリアルの改善が加わっている。また、拡張機能「Pylance」で未使用のimportを削除する機能を、拡張機能「Jupyter」でJupyter Notebookの出力セルの画像をクリップボードへコピーする機能を追加した。

  • Webアプリケーションの自動デバッグ構成機能(公式ブログより)

    Webアプリケーションの自動デバッグ構成機能(公式ブログより)

Webアプリケーションの自動デバッグ構成は、URLルーティングと基本的なページレンダリング機能を提供するPythonフレームワークの「Flask」や、高機能フレームワークの「Django」、高速Webフレームワークの「FastAPI」を利用する際の設定工程を簡素化する機能である。「実行とデバッグ」のサイドバーを開いた際、ワークスペースにデバッグ情報(launch.jsonファイル)がない場合に現れる「すべての自動デバッグ構成を表示」を選択すると、設定の確認やWebアプリケーションのデバッグを行える。

  • 改善されたPythonチュートリアルページ(公式ブログより)

    改善されたPythonチュートリアルページ(公式ブログより)

Pythonチュートリアルページには、WindowsにPythonが未導入の場合、インストールをうながすボタンを追加し、macOSおよびLinuxの場合はターミナルで自動インストールする機能を加えた。また、以前は使用するPythonを明示する必要があったものの、ファイルの実行やデバッグなどインタプリターが必要な場合のみ現れる。さらに通知メッセージの改善も行われた。

  • 「python.interpreter.infoVisibility」の設定

    「python.interpreter.infoVisibility」の設定

以前からステータスバーに使用するインタプリターを表示できたが、動作を選択する「python.interpreter.infoVisibility」が利用できる。非表示の「never」、Python関連ファイルを開いている場合に表示する「onPythonRelated」、常に表示する「always」から選択可能。選択したインタプリターが無効な際は警告メッセージが現れる。より詳細な変更点はGitHubのリリースページPylanceJupyterは各Changelogを参照してほしい。