台湾南部の高雄市の陳其邁市長は8月1日、TSMCが2つのファウンドリファブの建設を予定している同市の楠梓産業園區(工業団地)の起工式を8月7日に挙行し、今月中に着工することが決まったと述べたと台湾の複数のメディアが報じてる。
TSMCの高雄新工場は当初、2022年6月の着工を計画していたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け延期となっていた。
TSMCは8月1日、「高雄工場は2022年中に必ず着工し、2024年に量産に入る計画に変更はない」との声明を発表したものの、建設に着手する具体的な時期には触れていなかった。同社は、高雄市から工業団地の起工式に招待されていることは認ているものの、TSMCの施設の起工式ではないともしている。8月7日開催予定の式典には蔡英文総統も参加する予定だという。
TSMCでは高雄市の楠梓産業園区内に7nmと28nmの2つの生産ラインを設ける計画で、これにより1500人の雇用を創出し、稼働開始後の年間生産額は1576億NTドル(約6850億円)に上るとみている。高雄市政府はTSMCの進出を機に、同市で5年以内に半導体関連のサプライチェーンが整うと予想しており、これによりハイエンドな研究開発(R&D)や設計人材需要が高まり、5年以内に4万5000人超の雇用創出が見込まれるとしている。