デロイト トーマツ ミック経済研究所は8月2日、「予兆検知ソリューション市場の実態と将来展望2022年度版~スマートファクトリー用途への展開が進む予兆検知市場の実態と有望用途市場の予測~」と題したマーケティングレポートを2022年7月に発刊したと発表した。

同レポートでは予兆検知ソリューション市場関連の主要SIer、AIベンダなど31社への取材をベースに数字を積み上げ、その他のベンダを推計して市場規模を算出している。さらに、参入企業の実績や戦略を分析し、用途別市場、構成要素別市場、業種別市場について2026年度まで予測している。

2020年度の同市場の市場規模は125憶円であったが、2021年度には対前年比20.5%増の151億円に達した。過去2年、コロナ禍が長引く中でも20%を超える成長となったことについて、同社は予兆検知ソリューションに対する期待とニーズの高さの現れだと分析する。

そして、製造業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)導入気運の高まりと同時に、新規参入ベンダも急増したことから同市場は離陸期に入ったと同社はみなす。

予兆検知ソリューションの導入は、コロナ禍の影響で1年ずれ込んだが、PoC(概念実証)で終わってしまう案件が多い中でも、PoCから実稼働への移行は確実に進んでいるという。そのため同社は、同市場が2023年度から本格的な成長期に入り、2026年度には年平均成長率22.1%で411億円規模に達すると予測する。

  • 予兆検知ソリューションの市場規模予測、出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所の独自調査・予測

    予兆検知ソリューションの市場規模予測、出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所の独自調査・予測