ルネサス エレクトロニクスは7月28日、2022年第2四半期の決算に関する発表会を開催した。
それによると、売上高は前年同期比73.1%増の3771億円。売上総利益率は事前予想の57.5%を上回る58.6%。営業利益は同136.6%増の1453億円、営業利益率38.5%。親会社の所有者に帰属する当期利益は814億円(為替影響を除いた場合は1204億円)となったという。
また売上高を事業別でみると、自動車向け事業が同54.3%増の1638億円、産業・インフラ・IoT向け事業が同96.8%増の2104億円となっており、売り上げの伸びの7割が為替の影響によるものだとしている。
自社前工程工場の稼働率をウェハ口径別に見ると、同四半期は8インチがほぼフル稼働、12インチも90%を超す稼働率となっているが、これは2022年3月に発生した地震の影響をリカバリするためにウェハの投入量を増やした影響であり、一過性のものだとしている。
同社代表取締役社長 兼 CEOの柴田英利氏は、同四半期を振り返り「ガイダンスを少し上回る結果となったが、先行き不透明なところがある」とし、第3四半期については在庫を抑制する方向で進めつつ、前工程の加工を終えたウェハをそのまま備蓄する「ダイバンク」の拡充を進めることで、需要が減退方向との見方をしつつも、突発的な需要の上振れにも柔軟に対応できる体制を構築していくとし、「第2四半期までは順調だが、ここから不透明なので、慎重にかじ取りをしていきたい」と気を引き締めていた。
なお、第3四半期の業績ガイダンスとしては、売上高が3840±40億円、売上総利益率が56.5%、営業利益率が34.5%、為替が1ドル=135円、1ユーロ=138円の想定としている。