野村総合研究所(NRI)は7月26日、同社がNRIデジタルの協力のもと研究開発している、AIの先端アルゴリズムとクラウドテクノロジーを組み合わせた、Eコマースサイトや基幹業務システムに組み込むためのコンポーネントの一部を、「DiPcore(ディップコア)」として順次公開していくことを発表。今回、高度なAI処理を体感できる荷物計測アプリ「DiPcore SiZESCAN」をリリースした。
「DiPcore」は、基幹システムにAIを埋め込むことにより顧客のビジネス付加価値を向上させる「エンタープライズIPシリーズ」と、自動化技術と部品化により開発QCDを向上させる「エンジニアリングIPシリーズ」の2つの要素で構成される。
今回、「DiPcore」シリーズの1つとして、高度なAI処理を体感できる荷物計測アプリ「DiPcore SiZESCAN」をリリースした。これまで人の手で実施していた三辺の(縦・横・高さ)計測を、スマートフォンのカメラで1回撮影するだけで、素早く行うことが可能。
スマートフォンカメラに搭載されたTOFセンサーの情報をNRIグループが開発した画像解析技術と組み合わせることで、高精度な計測結果を瞬時に求めることができるという。なお、同アプリは、iPhone 13 Pro/iPhone 13 Pro Max/iPhone 12 Pro/iPhone 12 Pro Maxのみ対応(2022年7月現在)。
カメラやセンサーとAIを組み合わせた技術は、基幹業務とのシームレスな連携が課題であったが、DiPcoreは基幹システムへの組み込みを想定したコンポーネント型ソリューションのため、柔軟なカスタマイズが可能だということだ。