業務手続きの電子化(ワークフローシステム)を手掛けるエイトレッドは7月26日、1年以内に3回以上稟議を起案したことがある、かつシステム導入に関わっている100床以上の医療施設に勤務する医療従事者105名を対象に実施した医療施設の稟議に関する実態調査の結果を発表した。
同調査結果によると、申請したことのある稟議の項目については「医療機材の導入に関する事項」が53.3%で最多だった。次いで「各種契約締結に関する事項」が41.9%、「支出に関する事項」が40.0%と続いた。
また、稟議の形式については、「ワークフローシステム」が21.8%、「Word、Excelに記入し印刷して申請」が52.4%と回答した。申請書に手書きして申請する医療施設も13.3%あることが分かった。
さらに、稟議を申請してから承認(決裁)されるまでにかかる平均日数については「3日以上5日未満」が24.8%で最多。次いで「5日以上7日未満」(21.0%)、「1日以上3日未満」(17.1%)と続いた。7日以上かかる場合は合計で28.6%だった。
また「3日以上」と回答した人に「1つの稟議あたり平均何人くらいの承認(回覧)者がいるか」と質問したところ、「30人以上」が5.2%、「20人~30人未満」が5.1%、「15人~20人未満」が7.7%、「10人~15人未満」が11.5%、という回答となった。
稟議の承認まで時間がかかる理由としては、「理事長が医師なので、まとまった時間が取れない」や「決裁権を持つ複数の医師が治療で席を離れている事が多い」といった声が上がっていた。
稟議の申請フローに関する悩みについては、「承認までに時間がかかる」が65.7%、「稟議の進捗が把握しづらい」が43.8%、「承認者が不在がちで捕まらない」が37.1%という回答となった。ほかにも、「紙での承認がなくなれば、時間削減につながる」や「承認ルートが複雑」といった声も上がっていた。
まだまだ紙での申請フローが主流な医療現場においては、使い慣れた申請書をそのままデジタル化できる切り替えのスムーズさが必要だとエイトレッドは指摘している。