Zabbixは7月25日、オープンソース監視ソフトウェア「Zabbix」の最新バージョンZabbix 6.2のリリースを発表した。

最新バージョンでは、AWS EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)の監視テンプレートを搭載し、VMware監視の機能を拡張している。また、発生した障害を一時的に抑制する機能を追加し、ホストのローレベルディスカバリを強化するなど、複数の新機能追加と改善を行っている。

VMware監視機能では、ローレベルディスカバリのホストプロトタイプにより自動的に作成されたホストのテンプレート、タグ、ユーザマクロの設定を変更できるようになった。これにより、自動的に検出、作成されたゲストVMのホストに追加でテンプレートを適用し、仮想インフラの監視とエージェントを利用したリソースやアプリケーションの監視をシームレスに統合して実施することが可能だ。

障害を一時的に抑制する機能では、特定の期間、または手動で抑制を解除するまで、障害イベントを抑制することができる。例えば、複数の障害が発生している場合に、すぐに対応が不要な障害を隠すことで、緊急性が高い障害対応に注力することが可能だ。障害を抑制すると障害通知も抑制され、解除するまでは通知を保留できる。

また、大規模環境の監視のパフォーマンスを向上させるため、Zabbixサーバがデータベースから監視設定を読み出す処理を改善している。これまで、全体の設定を読み出してメモリキャッシュの更新を行っていたものを、設定変更の差分だけをキャッシュに同期するようにしたことで、大規模環境の監視で監視設定が多数存在する場合でも、より安定してパフォーマンス良く動作できるようになったという。