タイムマネジメントと生産性ーー同じように感じるが別物であって、それぞれアプローチや求められるスキルは異なる。Mac環境でのリアルタイムコラボレーションツールを開発するCollabio Spacesの記事「Is Productivity and Time Management the Same?」では、2つの違いとタイムマネジメントのポイントを紹介している。2020年の記事だが参考になるので紹介しよう。


生産性アップ"≠"タイムマネジメント

タイムマネジメントと生産性の関係は、相互に関係しているが別のものだ。生産性は、一定の時間にいくら売り上げたのか?あるいはどのぐらいの作業をこなしたか?収入と支出の差から計ることもできる。一方のタイムマネジメントは、時間の使い方の課題。そのため、同じ時間に2つの作業をこなした人、1つしかこなさなかった人がいたとして、前者の方が生産性は高いがタイムマネジメントに優れていたかどうかはわからない。生産性と時間管理は別々の概念だと強調する。

このように説明しながら、記事は「タイムマネジメントのスキルはスケジュール通りに仕事を進めるために必要なスキルだ。しかし、生産性が高い人はタイムマネジメントに加え、経験、戦略、戦術、ハードスキル、ソフトスキルが必要」と記す。端的に言えば、タイムマネジメントは優先順位の問題だと言える。よくある例では、質の悪い生産物を山のように排出してダメージを広げているのに"生産性が高い"としてしまう。返品や悪評のダメージは後回しにするので暖簾の価値が下がってしまう。この場合、生産物のクオリティチェックが抜け落ちているため、戦略上はこれを優先すべきで、最低限でも並走しなければならない。クオリティチェックは法的な範囲も含むリスクチェックにも繋がるからだ。

記事では、成果として見られるのは生産性だが、タイムマネジメントは重要と指摘。まずは現状の時間追跡、次に計画とスケジューリングという普遍的な手法を紹介している。ポイントとして、アプリを使うと決めたらいつも同じアプリ、スケジュール帳ならいつもスケジュール帳に、と一貫させることを勧めている。毎朝仕事を始める前に今日の計画、週の計画を再確認しようと。とは言え、多種多様で千差万別なツールを入れてはHDDの容量を増加させ、長時間のディスククリーンで猛暑の中、寝落ちしてしまうこともある筆者。先ごろ公開されたMicrosoft公式の軽量ツールを導入してみた。記事にもあるが簡易録画機能を搭載した「ZoomItバージョン6.0」である。

記録にも使えるMicrosoft公式の軽量ユーティリティ

Drawで作業画面に計測時間を書き込みPNG画像で保存する

Drawで作業画面に計測時間を書き込みPNG画像で保存する

ZoomITとあるようにデフォルトの[Ctrl]+[1]でカーソル付近を拡大し、同じく[Ctrl]+[1]で終了。細かく見にくい文字や画像を"瞬時"にズームアップしてくれる。実は他にもかゆいところに手が届くユーティリティが備わっている。先の記事で紹介されていたマネジメントの手法には、ペンや手書きでもいいので15分単位で何をやったか記録をつける手法も紹介されているのだが、[Ctrl]+[2]では、画面自体をキャンバスにラフを書ける「Draw」、Drawモード中に"t"で文字入力可能な「Type」は、最速メモ書きツールとして利用できる。[Ctrl]+[C]でコピー、[Ctrl]+[S]で画像ファイルとして保存できるためだ。

常駐させても筆者の環境では0.1MB程度なのでテキストエディタを起動しない最速メモツールという使い方も可能だ。ただし、表示させたママで別のアクションは行えないので思い立ったらメモ→保存する([Ctrl]+[2]、[t]、テキスト入力、[Ctrl]+[S])。もしくは、サブノートPCを常時Drawモードにしておくという使い方が、いわゆるメモとして使うための現実的な方法。ただ、スクリーン画像としてメモするタイプのツールなので本稿のテーマであるように、作業している画面に計測時間を入力してスナップショットとして保管するのには適している。

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