デロイト トーマツ ミック経済研究所は7月25日、法人向けの動画・配信ソリューションの市場調査・予測を発表した。これによると、2022年度の同市場規模は前年度と比べて34.1%増の488億1000万円になる見込みであり、2026年度には1584億円へ拡大するという。

  • 法人向け動画・配信ソリューション市場の中期予測 出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所

同社は同市場を、「動画自動生成ツール」「OVP(Online Video Platform)」「ライブ配信ソリューション」の3分野に分類している。

同市場では、動画コンテンツやライブ配信文化の普及・定着、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延に伴うニューノーマル対応やウィズコロナ対応などの需要を背景に成長している。それを支援する法人向け動画自動生成ツールやOVP、ライブ配信ソリューションの需要が拡大している。

2022年度以降も、これらの要因に加えてDX(デジタル・トランスフォーメーション)化の推進、動画を使用したマーケティング・ビジネスの定着、社内外に向けた双方向型のコミュニケーションのツールとしてさらなる活性化が見込まれると同社は推測している。

市場を構成する3分野のうち、動画自動生成ツールの2021年度における売上高は前年度比120.5%増の56億円、2022年度は同93.9%増の108.6億円となる見込みという。

業務のリモート化や電子化・ペーパーレス化が加速し、各企業のDX化の推進や動画マーケティングの利用が進み、簡便に動画を自動生成可能なツールの需要が急増しているとのこと。

OVPの2021年度における売上高は前年度比39.1%増の110億円、2022年度は同38.6%増の152億5000万円となる見込みという。

オンライン形式の新しいビジネス・カンファレンスの定着や、動画を使用するデジタル・マーケティング、テレワークにおける情報共有などを支援するプラットフォームとして採用が進んでいると同社は分析している。

ライブ配信ソリューションの2021年度における売上高は前年度比30.3%増の1980億円、2022年度は同14.6%増の227億円となる見込みとしている。