LegalForceは7月25日、法務部または法務業務に携わったことのある500人を対象に実施した、企業法務の実態調査の結果を公表した。
調査の結果、回答者の31.8%が法務担当者の「専任はいない(他職務と兼務)」と回答した。また、21.2%が「1人」、13.8%が「2人」と回答した。専任の法務担当者がいないとする回答の割合は会社規模に応じて変わり、社員数100人未満の企業の40%以上が「専任はいない(他職務と兼務)」と回答した一方で、社員数1000人以上の企業では約15%が「20人以上」と回答した。
法務業務の中で携わっている業務としては、「契約関連」とする回答がが77.2%と最も多いようだ。続いて「コンプライアンス」(63.6%)、「社内規定・ルール」(57.0%)、「個人情報保護」(50.6%)などが多い。
回答者のうち、法務業務の中でも特に契約関連の業務に関わっている386人に対して、契約関連業務で最も時間がかかっている業務を聞くと、64.2%が「契約書の作成・審査」と回答した。次の業務は「契約書の管理」(7.8%)だ。なお、21.8%は「時間がかかっている業務はない」と回答している。
時間がかかっている契約関連業務にどのように対応したかを聞くと、「業務時間を増やした」が47.0%と最多の回答を集めた。また、「解決に向けて何もしていない/解決はしていない」も36.8%と、多くの回答を集めた。
契約関連業務において、リーガルテック(法務業務の利便性向上を目的とするITツールやサービス)を導入しているのは18.4%だという。企業規模別に結果を見ると、従業員数が多い企業ほどリーガルテックを導入している割合が高くなる傾向が見られたようだ。
リーガルテックを導入している契約関連業務の領域は、「契約書の作成・審査」が85.9%と最も多かった。「契約書の管理」(40.8%)、契約書の受付(38.0%)などが続いた。
実際にリーガルテックを導入している71人に対して、リーガルテックによって解決したかった課題を聞くと、「業務効率化」の回答が56.3%と最も多かった。これに、「知識・知見不足」(47.9%)、「業務過多」(40.8%)、「人材不足」(39.4%)が続いた。
また、リーガルテックを導入している71人のうちリーガルテックの導入によって課題が解決されたと感じている人は73.2%だという。