オロは7月25日、株式上場を目指す経営者・役員500名に対して実施した「監査難民」問題に関する実態調査の結果を発表した。

同調査で「監査法人の確保に困ったか（困っているか）」と聞いたところ、「困った（困っている）」「やや困った（やや困っている）」という回答が43.2％だった。また、監査法人の確保にどのくらいの期間がかかったか（かかっているか）を尋ねたところ、「2～3カ月」が最も多く24.0％。これに「4～6か月」が19.8％と続いた。一方で、「3年以上」と長期化するケースも7.8％あることがわかった。

  • 43.2％が「監査法人の確保」に苦戦 出典：オロ

    43.2％が「監査法人の確保」に苦戦 出典：オロ

  • 「監査法人の確保」に3年以上、7.8％ 出典：オロ

    「監査法人の確保」に3年以上かかっている企業は7.8％ 出典：オロ

さらに、監査法人の検討社数については、「2～3社」が46.8％と最も多く、続いて「1社」が30.6％という結果になった。

  • 監査法人の検討社数は「2～3社」が46.8％と最多 出典：オロ

    監査法人の検討社数は「2～3社」が46.8％と最多 出典：オロ

最後に契約したいと思った（思っている）監査法人を聞いたところ、1位が36.4％でトーマツ。これに、あずさ（33.4％）、EY新日本（21.0％）、PwCあらた（18.8％）と続いた。

  • 契約したい監査法人ランキング1位は「トーマツ」。「中小規模の監査法人」が3位にランクイン 出典：オロ

    契約したい監査法人ランキング1位は「トーマツ」。「中小規模の監査法人」が3位にランクイン 出典：オロ

監査法人の選択肢の幅は、大監査法人から、中小規模の監査法人へと広がりつつある。しかしながら、大監査法人の人気は相変わらず高く、「監査法人選びが長期化する」場合や「大監査法人に断られる」場合もあることなどから、「監査難民」問題はいまだ継続しているとオロは指摘している。