半導体市場動向調査会社である仏Yole Groupによると、2021年に1600万台だったマイルドハイブリッドEV(MHEV)、プラグインハイブリッドEV(PHEV)、電気自動車(BEV)、おもに燃料電池EV(FCEV)といったxEV市場は、年平均21%で成長し、2027年には5000万台に達すると見込まれている。この市場拡大に併せ、xEV用のパワーデバイス市場も、2021年の21.74億ドルから2027年には4.3倍となる93.22億ドルへと成長するとYoleでは予想している。

2027年までには、現在最大市場であるIGBTモジュールをSiCモジュールが追い抜く規模に成長する見込みのほか、成長率では、GaN HEMTが毎年倍増の勢いで伸びてゆく見込みとしている。

  • xEV用パワー半導体の種類と2021年および2027年の市場規模、年平均成長率

    xEV用パワー半導体の種類と2021年および2027年の市場規模、年平均成長率 (出所:Yole Group発表データをもとに著者作成)

xEV向けパワーエレクトロニクス市場は、インバータ、OBC、DC-DCコンバーターなどのアプリケーションによって成長傾向となっているほか、メインインバータへのSiC MOSFETモジュールの普及も進んでおり、これらのモジュールは2027年に向けて年平均28%で成長していくことが期待されるが、SiCの需給バランスが問題となる可能性があるという。