エルピーアイジャパン(LPI-Japan)は7月19日、一般教養としてのITを学ぶ学習教材「ITベーシック学習教材」を同法人のWebサイト内で無償で提供を開始することを発表した。
今回提供を開始する教材は、高校や高専、大学、専門学校(専修学校)など各種教育機関における情報教育や、企業での人材育成の支援を目的にしており、身近なサービスからITの仕組みを学べる内容とのことだ。
教材は「本編」「問題・演習課題」「講義用スライド」の3構成となっている。「本編」は教科書としての利用を想定しており、ITに関する専門知識がなくても読み進められるよう、図説やイラストを多用したという。また、すでにITの知識を持つ人にとっても、知識の整理や見直しのために使えるようだ。「問題・演習課題」と「講義用スライド」は、講師用教材としての使用を見据えているという。
「本編」は同法人のWebサイトからアンケートに回答することで、教材を閲覧できるURLをメールで無償で提供する。「問題・演習課題」「講義用スライド」は同法人が設立する、教材の継続的な改善などを行うコミュニティの理念に賛同し、その活動に参加できる組織に無償で提供する。
コミュニティの主な対象者は、教育機関や教育事業者、一般企業で講師を務める人、教育推進担当者、IT技術者など。コミュニティ活動を通じてさまざまな用途に応じたカスタマイズ版を作成するとともに、アイデアの共有やディスカッションなどを通じて教育に関わる人のコラボレーションの場となることを目指すとのことだ。
国の目指すべき未来社会の姿として提唱されている「Society 5.0」では、インターネットにあらゆるものがつながることで、暮らしや医療、教育などのさまざま分野でより便利で快適なサービスの誕生が期待されている。ITが身近な存在となる中で、IT技術を活用していくためにはITを自分ごととして捉え、苦手意識をなくすことが重要だ。
こうした背景を受けて、同法人はすべての人がITの仕組みやITと社会の関係性を理解できるようになることを目的に、スマートフォンなどで身近に使っているサービスを題材にITの仕組みが学べる「ITベーシック学習教材」を開発したとのことだ。