NTTテクノクロスは7月19日、NTTが開発した超高臨場感通信技術「Kirari!」を活用して遠隔地の臨場感をリアルタイムで映像を配信する「超高臨場映像ソリューション」の新タイプを2022年7月25日に販売開始することを発表した。
Kirari!はメディア処理技術、メディア同期・伝送技術、メディア表示技術などを組み合わせた技術の集合を指し、NTT人間情報研究所(旧 NTTサービスエボリューション研究所)が2015年から開発を進めている。遠隔地にいながらもその場にいるかのような臨場感の提供を目指しているという。
遠隔の複数の体育館やライブ会場に向けて競技空間の模様を伝送し、その場で再現することで、観戦者が遠隔地にいながらあたかも目の前で競技が繰り広げられる様子を観戦しているような体験ができる技術を実現するとのことだ。
同社が今回発表した新タイプは、NTTが開発した「深層学習を用いた被写体抽出技術」を用いており、カメラで撮影した映像からAI(Artificial Intelligence:人工知能)が色や被写体の形を識別して、背景から被写体のみをリアルタイムで切り出せるようになった。切り出された被写体を別の空間で再現できるため、ライブやコンサート、演劇などさまざまなシーンでの臨場感のある演出に寄与するとしている。
同技術は深層学習を用いており、被写体と背景のそれぞれの映像を教師データとしてAIに事前学習させることで、被写体と背景の色が類似している領域や背景の照明効果によるあいまいな領域をAIが推論して被写体を抽出できるのだという。
提供価格は実際の利用環境に応じて構成が変わるため、詳細は要問い合わせ。