Adeccoグループでテクノロジーソリューション事業を展開するModisは7月15日、企業のエンジニア採用担当者900名を対象に実施した「今後、現場においてニーズが高まると予想されるIT技術やサービス」のアンケート調査の結果を公表した。
「OS・サーバ・ストレージ・データベース」の分野で今後ニーズが高まると予想されたのは、「Windows11」(24.8%)だ。「ストレージ仮想化」(21.0%)、「AWS(Amazon Web Services)」(20.3%)、「iOS」(19.9%)などが続く。
昨年の調査において「ストレージ仮想化」は14位であり、今年は大幅に順位がアップした。近年は社内で蓄積されるデータ量が増加している上、大手ソフトウェア企業によるシステム製品のサポート終了の発表などもあり、企業はレガシーシステムからの脱却が求められている。多くの企業がストレージの仮想化によりデータ利用効率の向上や運用負荷の軽減を期待していることがうかがえる。
「ネットワーク・セキュリティ・運用」の分野では、「クラウドセキュリティ」(31.1%)が最も高い結果となった。「VPN」(22.1%)が2位、「電子証明」(21.7%)が3位であり、これらの上位3項目は昨年と同様の結果とのことだ。
2021年9月に総務省から「クラウドサービス提供における情報セキュリティ対策ガイドライン(第3版)」が発表されており、クラウドセキュリティに関する知見は今後ますます求められるようになると予想されるという。
「手法・開発・DS・言語」の分野では「人工知能(AI)」(32.7%)が今後最もニーズが高まると回答された。「データサイエンス」(20.9%)、「JavaScript」(18.9%)、「Java」(17.9%)といった回答が続く。
労働生産人口の減少が進む中で、製造業、カスタマーサポート、デジタルマーケティングなどあらゆる分野や業種でデータ活用のニーズが拡大しており、今後はこれらの専門知見を備えたエンジニアのニーズがより高まるとの予想が反映されている。
「ツール・SaaS環境」の分野で今後ニーズが最も高まると予想されたのは「Office 365」(26.4%)だ。「サイボウズ Office10 Garoon/kintone」(20.8%)、「Google Workspace」(17.6%)、「Slack」(15.2%)などが続いた。
特に上位の3項目は多機能なクラウドサービスであり、会社のシステム基盤としてクラウドの利用が拡大していることがうかがえる。