Visionalグループのビジョナル・インキュベーションは7月13日、クラウドリスク評価「Assured(アシュアード)」について、クラウドサービスの公開情報を自動解析してセキュリティ対策状況を推定し、スコアリングするウェブ評価機能の提供を開始することを発表した。これにより、客観的なセキュリティ情報に基づく網羅的なクラウドリスク評価が可能になるという。
近年は日本の労働生産性を高めるためにデジタル化を推進する取り組みが活発化しており、特にクラウド活用は今後の経済成長を支える重要なテーマの一つだ。
一方で、クラウド利用推進を阻む要因としてセキュリティリスクが挙げられ、総務省の調査によると、クラウドサービスを利用しない理由として「情報漏えいなどのセキュリティ不安」を挙げている企業は約4割とのことだ。(参照:総務省「通信利用動向調査(企業編) 令和2年報告書」)
これに対し同社は、Assuredによってクラウドリスク評価情報を一元化したデータベースを提供することで、従来は各社が独自で行ってきたクラウドリスク評価業務を効率化し、企業の安全なクラウド活用の支援を目指す。同社はこれまで、独自のセキュリティチェック項目に対してクラウド事業者が回答した内容を、専門のチームが評価したリスク情報のデータベース化などを行っている。
同サービスは今回、クラウドサービスの公開情報を自動解析しセキュリティ対策状況を推定、さらにスコアリングするウェブ評価機能の提供を開始する。この機能を従来の機能と合わせて使用することで、クラウド事業者の申告を基に調査した評価結果に加えて、システムが公開情報を自動解析した客観的な評価結果を得られるため、より高精度なリスク評価が可能になるとのことだ。また、セキュリティチェックの回答対応を行っていない一部のクラウドサービスにおいても、リスク評価が可能となる。
同機能は、Assuredの「データベースプラン」または「スタンダードプラン」以上を利用中の企業向けに提供する。なお、追加のオプション費用は発生しない。