パナソニックコネクトは7月12日、同社の100%子会社でサプライチェーンマネジメント事業を手掛ける米Blue Yonder(ブルーヨンダー)の新CEOにDuncan Angove(ダンカン・アンゴーヴ)氏が現地時間の7月11日付で就任したことを発表した。
2022年2月から暫定CEOを務めたMark Morgan(マーク・モーガン)氏の後任となるアンゴーヴ氏は、7万社を超える企業の顧客を抱える業界クラウドアプリケーション企業である米Inforなどで25年以上の間、企業向けソフトウェアとサプライチェーンビジネスを経験。
米Inforでは社長にも就任し、加入者6000万人以上を擁するクラウド企業へと成長させ、石油・エネルギー事業などを手掛ける米Koch Industriesへの売却も実現。これまでに米Oracleと米Retekでもリーダーシップのポジションを務め、現在もHoneywellの取締役を務めている。また同氏は、テクノロジーに焦点を当てたプライベートエクイティファンドであるArcspringの共同創始者でもある。
パナソニックコネクトが2021年に累計8633億円で買収を完了したBlue Yonderは、2021年の年間売上高は 11億ドルを超え、SaaSの年間経常収益は4億7500万ドルだった。同社はAI(人工知能)を活用し、需要・供給の変化をリアルタイムで把握し、現場作業の最適化や省人化を図るサービスを製造業や小売業向けに展開している。顧客は、食品・日用品大手の英ユニリーバなど欧米企業を中心に世界で3000社を超えている。
Blue YonderのCEOの就任にあたりアンゴーヴ氏は、「サプライチェーンと小売業界を長年にわたり経験してきたが、チームと協力して、サプライチェーンとオムニチャネルの実現の未来に向け、BlueYonderを率いていくことを楽しみにしている」とコメントしている。
パナソニックコネクト CEOで、Blue Yonder取締役会議長を務める樋口泰行氏は、「アンゴーヴのInfor、Oracle、Retekなど実績のある成長企業で改革を進めてきた経験、およびサプライチェーン領域の知見と顧客との強い結びつきはBlue Yonderの成長と革新を次のレベルに導くことができると確信している」と述べている。