7月6日から8日まで、東京ビッグサイトで開催されている認知拡大からファンづくりまで「売り上げに直結する」サービスを網羅する展示会「第14回JapanマーケティングWeek夏」。本稿では、その中の「第5回Web・SNS活用EXPO【夏】」に出展しているARTORYが手掛ける比叡山延暦寺でのファッションショーをライブ配信する体験型オンラインイベントについて紹介する。
比叡山延暦寺を舞台に行われるファッションショーは2022年10月10日、比叡山延暦寺「阿弥陀堂」の廻廊と特設ステージを接続するランウェイで、着物を現代風にアレンジしたブランドであるVEDUTAが開催する。
ARTORYは「伝燈LIVE」という名称で、4台以上の4Kシネマカメラを使った高精細映像で撮影し、廻廊を歩くモデルたちが着用する商品をリアルタイムで購入することができるライブコマースなどのチャンネルを提供するという。ちなみに、「伝燈」とは仏語で、「教法の灯を伝えること」「法脈を受け伝えること」といった意味を持つ。
「伝燈LIVE」とは、伝統工芸の職人や、Z世代のインフルエンサーなどが比叡山延暦寺から文化の発信を担う企画。 伝統工芸やアート、ファッション、音楽などのコンテンツの体験を通じて、文化の燈を伝えていくきっかけになることを目指すという。
配信されるチャンネルは全部で4つあり、モデルたちが着用する商品をリアルタイムで購入することができるライブコマースの他に「Z世代インフルエンサー × 比叡山延暦寺」「伝統工芸 × ライブコマース」「平和の鐘 × ウクライナ支援」というコンテンツの配信が予定されている。
「Z世代インフルエンサー × 比叡山延暦寺」は、比叡山延暦寺東塔を巡るロケ番組をリアルタイムでライブ配信するチャンネル。番組進行を担当するナビゲーターには、Z世代のインフルエンサーを起用し、日本の歴史や文化を学ぶきっかけを若い世代に向けて発信するという。
「伝統工芸 × ライブコマース」は、伝統ライブコマースという名称で発信され、伝統文化を担う職人がeコマースの最先端を行くライブコマースに出演し、番組中、視聴者は出演者とコミュニケーションを取りながら、作品を購入することができるという企画。同時通訳による音声ガイド機能も予定されており、デジタルな「おもてなし」の体験を通じて日本の魅力を伝えるという。
「平和の鐘 × ウクライナ支援」は、伝統ライブコマースの配信中に、ウクライナ募金を主旨とする連携企画「平和の鐘LIVE 」を実施する企画。ユーザーは画面上で「ピースチャット」を購入し、平和のメッセージを送信。すると、ウクライナ国旗のついたチャットが画面に表示される。集まったお金は全額ウクライナに寄付され、一定金額を達成するごとに平和の鐘が撞かれ、梵鐘の音がリアルタイムで配信されるシステムになっているそうだ。
ARTORY代表取締役社長の佐藤丈亮氏は「文化とテクノロジーの融合するイベントを多くの人に体験していただきたいです。また、来年以降も伝統を発信できるようなイベントを定期的に開催できるように今回のイベントでその礎を築きたいです」と、イベント開催への意気込みを見せていた。