英国に拠点を置くハイテク市場動向調査会社Omdiaによれば、2022年第1四半期のゲーミングモニタ(最大リフレッシュレート100Hz以上)市場は、前年同期比9.9%減の490万台となったという。
新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響による2020年からの「巣ごもり需要」が一段落、パソコン、モニターの需要が弱い中、部品の需給やサプライチェーンの混乱が出荷減少に拍車をかけた形となったという。
同四半期のゲーミングモニタサプライヤ/ブランドランキングを見ると、台湾、中国勢が軒並みシェアを落とす一方、Samsung Electronicsが76万台と、四半期別で初のトップシェアを獲得したとする。
また、画面サイズ別シェアとしては、27型が37.4%と主流だが、32型、34型が前年同期比でシェアを伸ばしており、画面の大型化が進んでいる模様である。最大リフレッシュレートについては、2021年の主流であった144Hz から165Hzにシフトが進んだほか、2560×1440(QHD)や3840×2160(UHD)でも144Hzへの対応が進んだという。
なお、Omdiaのデスクトップモニタ担当シニアプリンシパルアナリストである氷室英利氏は「モニターにおける表示コンテンツが、パソコンの作業用の静止画面から、ゲーミングやストリーミング、オンライン会議などの動画の表示に用途が拡大、それぞれに用途に合わせて性能が強化された製品が市場に見られるようになった。足元の需給やサプライチェーンは混乱しているが、需要は緩やかな回復基調であり、コンソールゲームのHDMI 2.1やVRR対応なども追い風に、2022年通年のゲーミングモニタ市場は2500万台を超えてくるだろう」と予測している。