乃村工藝社とH2Lは7月6日、BodySharing技術を活用して、ワーカーのメンタル状態である「緊張」、フィジカルの状態である「残体力」、スキルを提示する「力加減」をアバターに反映し、リモートとオフィスの両方で働くデュアルワークをサポートするメタバースオフィスの開発に着手したことを発表した。
BodySharing技術とはキャラクターやロボットや他人の身体などと、ユーザーの身体の感覚を共有可能な技術だ。ここでいう身体の感覚とは、視覚や聴覚だけでなく位置覚、重量覚、抵抗覚などの固有感覚を含む。
今回の取り組みにおいて、ワーカーのふくらはぎに装着した筋変位センサーデバイス「FirstVR」端末から「緊張」と「残体力」を推定し、手または足に装着した同端末からは「力加減」を推定する。
メタバース空間のオフィス内で、同僚や部下、上司らチームメンバーの「緊張」と「残体力」を共有することで、声かけや相談のタイミングが見計らえるようになるほか、、現在業務を依頼できる状態かどうかの管理調整などに活用できるという。加えて、遠隔地での動作の「力加減」を可視化することで、遠隔作業の伝達や研修の効率向上にもつなげるとのことだ。
今回、H2LがBodySharing技術を開発し、乃村工藝社のイノベーション・ラボラトリーである「NOMLAB(ノムラボ)」がメタバースオフィスとリアルオフィスでのデュアルワークスペースの空間のあり方を企画、および開発協力し提案する。両社は技術とデザインの両面からリモートワーカーとオフィスワーカーの適切なコミュニケーションを促進し、生産性の向上だけでなく、ストレス軽減や業務満足度の向上を目指すとしている。
2022年夏から、技術の詳細や販売内容などを順次公開予定だという。