Googleは6月30日(米国時間)、Google ChromeブラウザおよびAndroid端末向けに提供してるパスワードマネージャーに関する複数のアップデートを発表した。このアップデートでは、Chrome版とAndroid版でUIが統一されたほか、iOS版Chromeにおけるパスワード自動生成機能のサポートや、Android版におけるパスワードの安全性を検証する機能のサポートなどといった機能強化が行われている。
これまで、Chrome版(パスワード管理サービス)とAndroid版(パスワードマネージャー)ではユーザーインタフェースのルック&フィールが大きく異なっていた。今回のアップデートではこれが統一された。また、同じサイトまたはアプリに複数のパスワードがある場合、自動的にグループ化されるようになった。
パスワードの生成や管理機能も強化されている。新バージョンでは、Chromeをオートフィルプロバイダーとして設定することで、iOSアプリのパスワードを自動で生成できるようになった。また、Chrome版には2019年よりパスワードの安全性を確認する機能が提供されてきた。これは脆弱なパスワードや不正利用された可能性のあるパスワードを検出して警告する機能である。この機能がAndroid版でも提供されるようになり、さらに自動パスワード変更機能を使うことで、自動的に安全なパスワードに変更して登録し直すことも可能になった。
パスワードの自動生成は便利だが、時には自分で独自に設定しなければならないケースもある。そのような要望に応えて、今回のアップデートでは手動で任意のユーザー名とパスワードを追加できるようにする機能も利用可能になった。
Googleでは、より安全なWeb利用の実現に向けた取り組みとして、パスワードマネージャーの強化のほかにも、2段階認証プロセスの普及やPassKeyなどの新しいテクノロジーへの対応などを、引き続き積極的に進めていく方針だという。