Security Affairsは7月3日、「Pro-Russian hackers launched a massive DDoS attack against Norway」において、親ロシアのサイバー攻撃グループがノルウェーに対して大規模なDDoS攻撃を実施していると伝えた。ノルウェーの国家安全保障局(NSM: Norway’s National Security Authority)によると、この攻撃によって、ノルウェーの重要なWebサイトとオンラインサービスが停止させられたという。
NSMでは攻撃を行ったグループについて明言していないものの、「Cyber Spetsnaz」または「Legion」と名乗る親ロシアとされるサイバー攻撃グループが標的とするノルウェーの組織のリストを公開したことから、攻撃がこのグループによるものであることが推定される。NSMの公式サイトでは、今回の攻撃に先立つ2022年5月22日に、ロシアを支援するサイバー攻撃グループが、ウクライナを支援する各国に対して活発にDDoS攻撃を実施しているという警告が行われている。
Security Affairsによると、同様の攻撃はリトアニアやイタリア、およびルーマニアでも確認されているという。これらの国はいずれも、2022年2月のロシアの侵攻開始以来、継続してウクライナを支援している。ノルウェーは最近、長距離ロケット砲 (MLRS)システムと5,000発の砲弾をウクライナに寄贈した。
Cyber Spetsnazは5月に、EUおよびウクライナに対する攻撃に参加する参加するサイバー攻撃の専門家を3,000人規模で募集したとされている。また6月には、NATO加盟国やその協力者に対するインターネットリソースの破壊やデータの盗難などを行う新しい部門を立ち上げたことが分かっているという。これらの動向を考慮すると、このグループによるノルウェーおよびウクライナを支援する他の国々に対する攻撃は、今後も継続される可能性が高いと専門家は警告している。