The Hacker Newsは6月30日(米国時間)、「Ex-Canadian Government Employee Pleads Guilty Over NetWalker Ransomware Attacks」において、元カナダ政府職員がサイバー犯罪グループとの関与の罪に問われ、米国で有罪となったことを伝えた。捕まったその人物は「NetWalker」と呼ばれるサイバー犯罪グループに関与しているとして捕まったという。
3月10日に米国に送還されたSebastien Vachon-Desjardins氏は、コンピュータ詐欺および電信詐欺の共謀、保護されたコンピュータへの故意の損害などで起訴された。同氏はカナダのケベック州ガティノー出身の34歳のITコンサルタントで、サイバー犯罪グループ「NetWalker」が使っていたダークWebサイトのインフラ解体を目的とした法執行機関の作業時に逮捕されたという。
NetWalkerのサイバー犯罪によって数十人が被害にあっており、同氏はNetWalkerに関連した91のサイバー犯罪に関わった疑いがもたれている。犯罪計画における役割は被害者に関する調査や、偵察、データ窃取のためのツールをホストするサーバの管理、データ漏洩サイトに窃取データを掲載するアカウントの操作、攻撃成功後の報酬の受け取りなど多岐にわたるとされている。
カナダ当局は同氏の自宅にあった当時約2810万ドル相当の719ビットコインとカナダ通貨79万ドルを押収。また、2月にオンタリオ州司法裁判所から米国の送還前に、5つの刑事責任を認めた同氏に6年8カ月の禁固刑が宣告されている。
米国では司法取引の一環として、暗号ウォレットにあるすべてのデジタル資産、ノートパソコン、タブレット、電話、ゲーム機、外付けハードディスクなど数十台の機器が没収されることに同意している。