堀場製作所は6月28日、同社のグループ会社、ホリバ・フューエルコン(ドイツ)が建設を進めていた新施設「HORIBA eHUB」が今春完成し、本格稼働を開始したと発表した。
近年、世界的規模でカーボンニュートラル社会実現への動きが加速し、自動車メーカーにおけるCO2 削減や、エネルギー集約型産業(化学・鉄鋼など)へのクリーンエネルギー供給など、市場のニーズも多様化している。
特に環境意識の高い欧州では、CO2を排出しない自然エネルギー由来のグリーン水素製造が注目され、水の電気分解により水素ガスを製造するエレクトロライザーへのニーズも高まっているという。
中長期経営計画においてエネルギー・環境市場を注力市場の1つに位置付ける堀場製作所は、この流れを受け、燃料電池やバッテリ、エレクトロライザーなどの評価装置の開発・製造・販売を行うホリバ・フューエルコンを介し、新エネルギービジネスのニーズに応えるグローバル・ハブ拠点として、HORIBA eHUBを開設したとのことだ。
HORIBA eHUBは、従来の約5倍となる7,000m2の生産エリアを有し、2023年中をめどに生産能力を従来の約3倍まで増強する計画だとしている。また、水素製造に対する今後のニーズの高まりを見据え、さらなる生産増強にも対応可能だという。
堀場製作所は、同社が持つ技術とホリバ・フューエルコンが持つ燃料電池・バッテリ・エレクトロライザーの評価技術とを有機的に組み合わせ、アプリケーションの幅を広げることで、多様な市場ニーズに応えるとしている。