Alphabet(Google)は現地時間2022年6月28日、同社のGoogle Earth Engineを政府や企業向けに、Google Cloud経由で提供を開始したと発表した。Google Earth Engineは2010年に科学者向けに提供を開始しており、数百もの衛星や地球観測データから15分単位で更新する地図データを元に、生態性の変化など多くの洞察を提供している。同社顧客であるRegrowは、再生可能で持続可能な技術を検証するため、Google Earth Engineを使用。過去の画像と現在の衛星画像を比較しつつ、数百万エーカーの農地データを生成した。

  • WRI(世界資源研究所)と共同開発した「Dynamic World」

    WRI(世界資源研究所)と共同開発した「Dynamic World」

他にもSC JohnsonはGoogle Earth Engineで、新種の蚊が発生する状況を予測するモデルを開発。数十億におよぶ気象データポイントと、60年以上の蚊に関する情報を利用している。また、NGISとRainforest Trustは3900万エーカーにおよぶ熱帯林を保全するための洞察を得たと報告した。Googleは「グローバルな変化をもたらすには、企業や政府を含むすべての人々から変革的な変化が必要。Google Earth Engineを通じて、組織が変化に貢献できるよう支援したい」と述べている。なお、Google Earth Engineはスタートアップ企業支援プログラムの「Google for Startups Cloud Program」を通じた利用も可能。資金提供を受けたスタートアップに専任のメンターや技術サポート、最大10万ドルのクラウドコストカバレッジを提供する。