ジャパンディスプレイ(JDI)は6月22日、透明液晶ディスプレイ「Rælclear(レルクリア)」としてシリーズ最大サイズとなる20.8型を開発し、2023年秋の量産を予定していることを発表した。
Rælclearは、cの文字を起点にして、左右どちらに読んでも「clear」と読めるようにという意味を込めてつけられた名称で、同社独自技術により実現したガラスのような透明度(透過率)を有することで、表裏の双方向から画像を鮮明に視認できる表示デバイスとなっている。すでにシリーズモデルとして12.3型が発売中だが、画面に表示する情報量を増やしたいという市場ニーズに対応すべく、今回大型化を図り、20.8型を開発したという。
また20.8型は画面の大型化だけでなく、表示周波数を独自のバックプレーン技術を活用して120Hzとすることで、ちらつきを提言することに成功したとする。さらに高輝度LEDの採用により、輝度も従来比2倍の300cd/m2に向上、視認性の向上も達成したという。
なお、Rælclearの12.3型は、音声をテキスト化(文字起こし)することで対面コミュニケーションを円滑にする用途が主眼に置かれていたが20.8型は、大画面化することで顔全体の表情が確認しやすくなることに加え、映像などにより多くの情報を表示することが可能となったことから、窓口業務や診察などの医療用途、交通機関やサイネージなどへの応用が期待されるとしている。
20.8型の予定スペックは以下の通り。
- 表示サイズ:20.8型(460.8mm×259.2mm)
- 表示ドット数:1280(縦)×720(横)
- 表示色:4096色
- 表示周波数:120Hz
- 透過率:90%
- 白輝度:300cd/m2