マクニカは6月22日、慈恵会およびそのグループ会社で観光業や飲食業などを経営する城ヶ倉観光が進めるDX(デジタルトランスフォーメーション)の共創パートナーとなったことを発表した。今後は、慈恵会グループにおけるサービスの価値向上とスタッフの負担軽減、労働力不足解消を実現し、地域貢献、地方創生の支援なども行っていく。
最初の取り組みとして、慈恵会が経営する介護施設の青照苑において、製造業のスマートファクトリーで導入が進むデジタルツインを活用し、入浴順序の最適化による利用者のサービス向上と看護介護者の業務負荷軽減に着手する。また、デジタルツインを用いて入浴設備の最適な導入計画を立案するなど、マクニカはトレーニングを通じた伴走サービスによる使いこなしもサポートする。
2022年中を目処に、介護施設の快適な居室、共同スペースの提供とスタッフの負荷低減の実現に向けた取り組みも進める。具体的には臭気、気温、湿度のセンサーや除菌LEDによるウイルス対策、輻射熱冷暖房やおむつなど産業廃棄物の乾熱滅菌減量装置といった、マクニカのテクノロジーを提供する。今後は、慈恵会が経営する青森慈恵会病院においても同テクノロジーを展開していく。
また、ホテルにおける睡眠の質の測定や脳波の測定などによるストレス緩和、空気の質を高めるWELL認証、案内ロボットなどの導入も進める予定だ。このほか、既存の温泉施設における観光支援、従業員の交通移動支援も視野に入れたモビリティサービスなど、日本文化の保全と観光立国を目指す八甲田版スマートシティ構想も企画している。