6月16・17日に東京ビッグサイトで開催されている賃貸住宅に関する展示会「第2回 賃貸住宅・アパートEXPO」。賃貸住宅に関する展示会というと、一見、ITとは関係がなさそうに思われるが、昨今の住宅とITは密接な関係にある。本稿では、同展示会に出展しているパナソニックのマンション管理IoT化サービス「モバカン」について紹介しよう。

モバカンは6月8日に発表が行われたばかりのサービスで、インターホンやモバイル端末と連動したさまざまなサービスでマンション管理の効率化や省人化を行うというもの。2022年10月からの提供開始を目指しているという。

具体的にモバカンが用意しているサービスは「掲示板・書庫サービス」「申請窓口サービス」「清掃・点検対応サービス」の3つだ。

「掲示板・書庫サービス」は、議事録や掲示物をデジタルで配信し、ペーパーレス化を実現するサービス。これまではマンションの掲示物を見るには1階まで降りなくてはいけなかったり、お知らせが張り替えられていても気付きにかったりなどの課題が多かったという。同サービスを導入することで、住民は自宅でいつでも、二次元コードからスマートフォンでお知らせを確認できるようになるそうだ。また、スマートフォンを持っていない人やデジタル化に抵抗がある人向けに、資料を印刷する機能も搭載されている。

  • 「掲示板・書庫サービス」この二次元コードからお知らせを確認できる

2つ目のサービスである「申請窓口サービス」は、マンション共用部の空き状況の確認や利用予約、キャンセルを好きな時にいつでもインターホンから申請できるというもの。同サービスにより、これまでは、管理人の駐在時間に左右されてしまっていた各種申請が自宅から24時間いつでも申請できるようになる。

  • 「申請窓口サービス」直感的に操作できるスケジュール表

また「清掃・点検対応サービス」は、話を聴いた同社のコアビジネス推進室MOBAKANサービスマーケティング&セールスリーダーの青木勇太氏が「他社のサービスと比べて最も特徴的」と語るサービスだ。

同サービスは、清掃業者や各種点検業者の作業の際に、共用部の鍵の受け渡しや管理をスマートキーボックスで無人対応するというもの。協力会社が入館する際に作業申請をし、その申請をフロントマンが承認することでパスワードが発行され、鍵を受け取ることを可能にする。鍵の返却の際にフロントマンへ通知が行くシステムになっているため、セキュリティ面の問題もない。

  • 「清掃・点検対応サービス」で設置されるスマートキーボックス

  • 中の鍵はこのように並んでいる 番号と連結したパスワードが送信されるため取り間違いも抑制

同社はこのサービスによって「管理会社の業務負担の軽減」「住民の満足度の向上」を実現していきたいという。