米アドビは6月14日(現地時間)、企業がメタバースやストリーミングメディアを含むカスタマージャーニーにおけるすべてのデータとインサイトを、ワークスペース上に集約することを可能にする「Adobe Analytics」の新サービスを発表した。
「Adobe Analytics」は、企業がクロスチャネルの顧客体験やマーケティングキャンペーンの効果を理解するためのインサイトを提供する。Web分析からマーケティング分析、顧客インテリジェンスなど多様なデジタル分析に対応し、カスタマージャーニーのあらゆる側面から顧客理解を促進するという。
今回、Adobe Analyticsのメタバース対応をプレビュー公開した。プラットフォームアーキテクチャ再設計により、Adobe Analyticsを新しいチャネルにシームレスに拡大することが可能となった。これにより企業は、メタバース上の3Dオブジェクトや没入型体験のエンゲージメント回数など、特定のイベントを測定・分析するとともに、複数のメタバースにまたがるインタラクションを収集することが可能となる。さらに、このデータをwebサイトやモバイルアプリなど、他のチャネルのインサイトと組み合わせることで、変化する消費者の嗜好を把握できるという。
また、クロスチャネルに対応したデータ分析アプリケーション「Adobe Customer Journey Analytics」に、カスタマージャーニー全体の中でストリーミングコンテンツの役割を把握する新機能をリリースした。これにより、任意のデジタルメディアの消費をSNS、webサイト、オフラインチャネルなど、他のチャネルでのエンゲージメントに関連付けられるようになった
また、同社は、企業がGDPR(EU一般データ保護規則)やCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)といった規制に準拠しながら、他の分析ソリューションからAdobe Analyticsにシームレスにデータを移行するサービスとして、いかなるボリュームであっても履歴データをAdobe Analyticsに移動して有効化する「Bulk Data Insertion API」や、データを整形・加工する準備作業を省いてもデータが損なわれないような柔軟性を提供する「インテリジェント データマッピング」を発表した。