アヴネットは6月15日、光ファイバーや電線などを製造する非鉄金属メーカーのフジクラと、5G NR FR2周波数帯向け評価/開発プラットフォームの開発および販売で提携したことを発表した。
同プラットフォームは、AMD Xilinxの「Zynq UltraScale+ RFSoC Gen3」と、フジクラのフェーズド・アレイ・アンテナ・モジュール(PAAM)で構成され、アヴネットの「RFSoC Explorer」ソフトウェアにより制御される。
制御には、アヴネットの「RFSoC Explorer MATLAB」アプリケーションを使用することで、アンテナからデジタルに至るまでのシステム全体の制御や、ミリ波ビームフォーミングアプリケーションの実装とテストを、HDL(ハードウェア記述言語)やソフトウェアコーディングなしに迅速に行うことが可能だとしている。
フジクラのPAAMは、アレイ・アンテナ、ビームフォーミングIC、周波数変換ICおよびフィルターを高度に集積したモジュールであり、3GPPバンドであるn257(28GHz帯)、n258(26GHz帯)、およびn261(27GHz帯)の各周波数帯で動作する。高度に統合したモジュールを提供するというフジクラ独自のアプローチにより、5Gミリ波基地局に求められる最適な構造、性能、消費電力、総所有コスト(TCO)を実現しており、5Gミリ波インフラを構築するクライアントのシステム開発時間の短縮にも貢献できるとのことだ。
アヴネットとフジクラが協業した評価/開発プラットフォームを用いることで、5Gミリ波システム開発とプロトタイプ設計を容易にし、5G基地局プロトタイプを作成することが可能になるという。