ルネサス エレクトロニクスは6月14日、オープンソースとしてハードウェア・ソフトウェアを提供しているArduinoが行うシリーズBラウンドの資金調達に参加し、1000万ドルを出資したことを発表した。

Arduinoは2005年のプロジェクト開始以来、プログラミングなどに関する知識がない学生でも、簡単にエレクトロニクス製品を試作できるようにするための設計済みボードを提供している。

また昨今は、教育用途に加えプロフェッショナル向けにも製品提供を拡大し、新世代のエンジニアによる企業規模のアプリケーション開発への支援を行っている。先般には、ハードウェアやソフトウェアなどの製品群の提供を、プロユースや企業向けにも拡大すると発表している。

ルネサスは、Arduinoによる総額3,200万ドルのシリーズBラウンド資金調達に1000万ドルを出資。また、ルネサス執行役員のChris AllexandreがArduinoの取締役に就任する予定だという。

今回の出資により、ルネサスは、世界中の開発者がオープンソースであるArduinoボードを使用することで、約3,000万人からなるArduinoの開発者コミュニティに存在する新たな顧客にリーチできるようになるため、マスマーケットでの事業拡大戦略の一環として重要なものと位置付けているとした。

一方のArduinoは、MCU/MPU、アナログ半導体、パワー半導体などのルネサス製品のポートフォリオを通して、より高度な技術が使用可能になるとしている。