TSMCは6月10日、2022年5月の連結売上高が、前月比7.6%増、前年同月比65.3%増の1857.1億NTドル(1NTドル4.5円換算で約8357億円)となったと発表した。

この結果、2022年1月~5月の累積売上高は、2021年同期間比44.9%増の8493.4億NTとなり、いずれも最高値を更新したという。

TSMCは、6月8日に開催した定時株主総会で、世界的なインフレ懸念の中、先端プロセスを中心に底堅い需要が続く見通しのため、同社の2022年の年間売上高予測を上方修正し前年比30%増との予想を示したが、5月もプラス成長を果たしており、その達成の現実味が増したといえる。

なお、TSMCの劉徳音董事長(Mark Liu会長)は、株主総会の席上で、2022年の設備投資額を400億~440億ドル(約5兆5000億円前後)を予定していること、ならびに2023年についても同様な投資(400億ドル以上)を行うつもりだと述べている。2021年は300億ドルの設備投資を行っており、2023年も400億ドル規模の投資だとすると、2021年から2023年の3年間で1100億ドル以上の設備投資が行われることとなり、これにより生産能力が増加することとなるため、需要が高いままであれば売り上げは増加傾向が続くことが見込まれる。

  • TSMCの2022年5月の業績概要

    TSMCの2022年5月の業績概要 (出所:TSMC Webサイト)