アステリアは6月10日、同社が6月25日に開催予定の第24回定時株主総会において、ブロックチェーン技術を基盤とした株主総会(バーチャルオンリー株主総会)を実施すると発表した。
同社は2021年6月の改正産業競争力強化法の施行に合わせ、同年の定時株主総会で定款を変更し、同社が独自に開発したというブロックチェーンを基盤とする議決権投票、質問受付、動議手続などが可能なシステムを備えることにより、バーチャルオンリー株主総会が実施できる体制の整備が完了しているという。
同社のブロックチェーン議決権投票システムは、議決権を持つ株主1万221人に、ブロックチェーンのトークンを議決権として発行し、株主によるすべての行為(権利行使)をブロックチェーン上に記録することで、投票内容の改竄や質問のチェリーピッキングが実質不可能にする。
ブロックチェーンは、企業向けEthereumであるQuorumを採用。PCやスマートフォンなどのブラウザから議決権投票・質問・動議が可能で、スマートコントラクトにより、賛否を問う3議案7項目の処理を実施するという。
同社が2021年に実施した株主総会は、会場の出席者が0人の実質完全バーチャル株主総会となり、今後も多様な株主総会の実施を推進する予定。
また、ブロックチェーンを用いたバーチャルオンリー株主総会を可能とするシステムは、上場企業を中心とした企業向けサービスとして展開していくとともに、行政やエンターテイメント領域における投票の集計方法や結果に公正性を担保できる仕組みとして拡張する計画だ。なお、2022年に開催予定の株主総会では、ブロックチェーンによる投票の他、議決権行使書の郵送も選択可能という。