コニカミノルタとキンドリルジャパンは6月10日、スマートファクトリーやスマートシティ領域における、画像IoTソリューション事業で協業することを発表した。
両社は、コニカミノルタの画像IoTプラットフォーム「FORXAI(フォーサイ)」を中核としたソリューションと、キンドリルが持つITインフラの構築から運用までを行う技術力を連携し、企業や自治体に対して共同で提案活動やシステム構築を行う。
協業により両社が提供するシステムは、さまざまなカメラやデバイスからの多くの画像・動画情報を一元管理し、これにAI処理を加えた情報を、各拠点や組織に共有するもの。
現場(エッジ)サイドでの情報処理によってシステム内でやりとりするデータ量を抑えつつ、データ量に応じたITインフラ環境を提供することで、既存システムの停止リスクを低減することができるという。これにより、製造業における生産性の向上や、設備保全、安全品質の向上といった課題解決につなげる。
製造業向けのユースケースとしては、画像による火災・労働災害防止が考えられる。サーマルカメラやセンサーを使った温度異常の検知、動体検知や骨格検知による危険エリアへの侵入通知、防爆カメラを利用した防爆エリアの監視など、カメラとデバイスを利用して一元監視を実現するとともにダッシュボードを作成するといったことが想定される。
他にも、自治体向けユースケースとして、窓口業務の改善による住民サービスの向上が考えられる。混雑状況をリアルタイムで可視化して住民に公開し、サービスの向上を図ったり、モニタリング機能を持たせることで、安全・安心なサービスの利用を支援したりできる。さらに、窓口業務を行う職員の動線を分析し、職員の配置の最適化と業務効率化を図ることも可能だ。
両社は今後、自社の強みをさらに強化し、近い将来にはこのスマートファクトリー領域で得られたノウハウを、自治体の防災面での安全な街づくりに生かしていく考えだ。