エンワールド・ジャパンが6月9日に発表した「転職理由調査」の結果によると、外資系企業や日系グローバル企業で働く人が転職を考えた理由は、ミレニアル世代とX世代ではキャリアアップが最多だった。
同調査は同社が2月28日~3月6日にかけて全国の外資系企業または日系グローバル企業で働く人を対象にインターネットにより実施したもので、有効回答数は1109人。また回答者の所属企業は外資系企業が41%、日系グローバル企業が59%だった。
転職を考えるきっかけ・理由を尋ねると、全体では「キャリアアップ(昇進・仕事の幅を広げたい)」(75%)が最多であり、「給与・報酬を上げたい」(70%)が続く。
世代別に見たところ、ミレニアル世代(25~39歳)・X世代(40~59歳)では傾向に大きな差が無かったが、ベビーブーマー世代(60歳以上)では「給与・報酬を上げたい」(60%)が最多で、以下「会社の方針・カルチャーが合わない」(48%)、「職場の人間関係」(42%)が続き、風土や人に関する理由を挙げる回答者が多い。
企業を選ぶ際に重視する要素は、全体では「給与・報酬」(78%)が最多だった。
世代別に見ると、ミレニアル世代では「福利厚生」(38%)、「教育制度」(28%)、「人事評価制度」 (25%)など、組織体制・制度に関する項目で他世代より多い。ベビーブーマー世代では、「企業のカルチャー」(59%)や「職場の人間関係」 (51%)が上位に並ぶなど、転職を考えるきっかけ・理由と同様に企業の風土や人・コミュニティを重視する傾向が見られる。
また、働き方の柔軟性(リモートワーク・フレックスタイム制度など)については、ベビーブーマー世代と他の世代で10ポイント以上の差があった。
転職活動での企業の情報収集先では、「転職者向け口コミサイト」(63%)が企業の公式サイト(84%)に次いで多く、企業の公式情報と併せて実際の体験記や第三者の情報を参考にするケースが多いと同社は推察している。
求人情報の収集先は、全体では「求人・転職サイト」(64%)が最多だが、外資系企業に所属する求職者は「LinkedIn」(69%)が最も多く、日系企業の求職者と大きく異なる傾向が見られる。