みずほ銀行は6月8日、企業や自治体が提供するサービスに直接組み込みが可能な新たな決済インフラ構築の取り組みとして、チャージ型コインサービス「ハウスコイン」を発表した。

同サービスは、企業の自社店舗などの特定の経済圏内で利用できる決済サービスで、自社の店舗やサービスに限定して利用可能な独自コインを、決済手段として企業のスマホアプリなどに実装できる。みずほ銀行は現在、個人向けサービスを展開する大手企業や自治体など、複数社とサービス導入の検討を進めており、2022年度内に複数の企業のサービスへの組み込みを実現し、2023年度には年間数百億円の決済を目指す。

一度のアプリ操作でポイント利用やコイン決済が可能となるため、企業はあらゆる決済シーンにおいてユーザーの利便性向上を図れる。企業の事業戦略面においては、コアユーザーの発見・集中的なインセンティブ提供が可能となるため、効率的なマーケティングの実現に寄与するという。

同サービスには、みずほ銀行が提供するスマホ送金・決済サービス「J-Coin Pay」の決済基盤が活用され、複数コインの並立を可能とするシステム構成を採用している。同サービスの運用面において、同社は銀行業務やJ-Coin Payで培った不正監視などのノウハウ提供のほか、各種届出や照会対応なども行う。