NECは6月3日、国内社債市場における公募形式によりサステナビリティ・リンク・ボンド(以下、同社債)を発行する予定であり、本社債発行に向けた社債の訂正発行登録書を関東財務局長に提出したと発表した。本社債発行は、国内初の3年限サステナビリティ・リンク・ボンド同時発行となる予定。

サステナビリティ・リンク・ボンドとは、あらかじめ定められたサステナビリティ/ESGの目標を達成するか否かによって条件が変化する債券。サステナビリティ・リンク・ボンドの発行体は、あらかじめ定めた時間軸の中で、将来の持続可能性に関する成果の改善にコミットする。

同社はESG(Environment:環境、Social:社会、Governance:ガバナンス」の視点に立った経営優先テーマ「マテリアリティ」を設定しており、そこで「気候変動(脱炭素)を核とした環境課題への対応」を具体策として定めている。

  • NEC のサステナビリティ推進体制(2022 年度)

同社債発行は「気候変動(脱炭素)を核とした環境課題への対応」に資金調達を通じて強くコミットするものであり、その進捗を計測するためにKPI/SPTが設定されているという。

同社は同本社債発行にあたり、「KPIsの選定」「SPTsの測定」「債券の特性」「レポーティング」「検証」の5つの要素について記載したサステナビリティ・リンク・ボンド・フレームワークを策定している。同社債の特性は、SPTsの達成状況により変動する。

同フレームワークについては、国際資本市場協会(ICMA)が定める「サステナビリティ・リンク・ボンド原則2020」への適合性を確認したセカンドオピニオンを、株式会社格付投資情報センター(R&I)より取得しているという。