米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA: Cybersecurity and Infrastructure Security Agency)は6月1日(米国時間)、「Mozilla Releases Security Updates for Firefox, Firefox ESR, and Thunderbird|CISA」において、Mozilla FirefoxおよびThunderbirdに複数の脆弱性が存在すると伝えた。これら脆弱性を悪用されると、攻撃者によって影響を受けたシステムの制御権が乗っ取られる危険性がある。
脆弱性に関する情報は次のページにまとまっている。
- Security Vulnerabilities fixed in Firefox 101 — Mozilla
- Security Vulnerabilities fixed in Firefox ESR 91.10 — Mozilla
- Security Vulnerabilities fixed in Thunderbird 91.10 — Mozilla
脆弱性が存在するとされるプロダクトおよびバージョンは次のとおり。
- Mozilla Firefox version 101よりも前のバージョン
- Mozilla Firefox ESR version 91.10よりも前のバージョン
- Mozilla Thunderbird version 91.10よりも前のバージョン
脆弱性が修正されたプロダクトおよびバージョンは次のとおり。
- Mozilla Firefox version 101
- Mozilla Firefox ESR version 91.10
- Mozilla Thunderbird version 91.10
修正対象となった脆弱性で特に深刻度が高いものは次のとおり。
【Mozilla Firefox】
- [重要]CVE-2022-31736: クロスオリジンリソースの長さが漏えいする脆弱性
- [重要]CVE-2022-31737: WebGLにヒープバッファオーバーフローが発生する脆弱性
- [重要]CVE-2022-31738: フルスクリーンモードを使用したブラウザウィンドウの偽装
- [重要]CVE-2022-31739: ダウンロードしたファイルの保存時に攻撃者の影響を受けるパストラバーサルの脆弱性
- [重要]CVE-2022-31740: arm64におけるWASMのレジスタ割り当て問題
- [重要]CVE-2022-31741: 初期化されていない変数による無効メモリ読み込みの脆弱性
- [重要]CVE-2022-31747: Firefox 101およびFirefox ESR 91.10におけるメモリ安全性バグ
- [重要]CVE-2022-31748: Firefox 101におけるメモリ安全性バグ
【Mozilla Firefox ESR】
- [重要]CVE-2022-31736: クロスオリジンリソースの長さが漏えいする脆弱性
- [重要]CVE-2022-31737: WebGLにヒープバッファオーバーフローが発生する脆弱性
- [重要]CVE-2022-31738: フルスクリーンモードを使用したブラウザウィンドウの偽装
- [重要]CVE-2022-31739: ダウンロードしたファイルの保存時に攻撃者の影響を受けるパストラバーサルの脆弱性
- [重要]CVE-2022-31740: arm64におけるWASMのレジスタ割り当て問題
- [重要]CVE-2022-31741: 初期化されていない変数による無効メモリ読み込みの脆弱性
- [重要]CVE-2022-31747: Firefox 101およびFirefox ESR 91.10におけるメモリ安全性バグ
【Mozilla Thunderbird】
- [重要]CVE-2022-31736: クロスオリジンリソースの長さが漏えいする脆弱性
- [重要]CVE-2022-31737: WebGLにヒープバッファオーバーフローが発生する脆弱性
- [重要]CVE-2022-31738: フルスクリーンモードを使用したブラウザウィンドウの偽装
- [重要]CVE-2022-31739: ダウンロードしたファイルの保存時に攻撃者の影響を受けるパストラバーサルの脆弱性
- [重要]CVE-2022-31740: arm64におけるWASMのレジスタ割り当て問題
- [重要]CVE-2022-31741: 初期化されていない変数による無効メモリ読み込みの脆弱性
- [重要]CVE-2022-1834: 点字スペースによりによって電子署名された電子メールの送信者が正しく表示されないこと問題
- [重要]CVE-2022-31747: Thunderbird 91.10におけるメモリ安全性バグ
FirefoxとThunderbirdに深刻度が重要の脆弱性が存在しており注意が必要。CISAは、上記のセキュリティ情報をチェックするとともに、必要に応じてアップデートを適用することを推奨している。
Firefoxはメニューから「Firefox について」を選択することでバージョンを確認することができる。アップデート可能なバージョンが存在する場合はその旨が表示されるので、指示に従ってFirefoxを再起動することでバージョンアップが適用される。
Thunderbirdはメニューから「About Thunderbird」を選択することでバージョンを確認することができる。アップデート可能なバージョンが存在する場合はその旨が表示されるので、指示に従ってThunderbirdを再起動することでバージョンアップが適用される。