マイナビと、大規模言語AIを独自開発する東京大学・松尾研究室発AIスタートアップのELYZAは5月30日、ホワイトカラー業務のDX推進に向け、大規模言語AIを活用した原稿作成に関する実証実験の実施を発表した。
マイナビは、HRやメディア事業などの既存事業の発展、および新規サービス創出のため、データ活用をはじめとしたDX推進やAIの活用を積極的に進めている一方、自然言語処理を通じたDX推進については技術的課題が残っていた。
一方のELYZAは、文章執筆分野での大規模言語AIの基礎モデルや仕組みを保有しており、キーワードを数個入力すると約6秒で日本語のタイトルや文章を自動生成する文章執筆AI「ELYZA Pencil」を2022年3月に一般公開している。
マイナビは今回の実証実験により、ELYZAが独自に開発・保有する日本語における大規模言語AIの活用を通じて、マイナビが抱えていた技術的な課題を解決し、さらなるDX推進を目指すとしている。
マイナビはこの取り組みの第一弾として、ELYZAが保有する大規模言語AIを活用し、マイナビが運営する各種メディアの原稿自動生成に関する実証実験を2022年4月より開始。
生成型執筆モデルを活用することで、原稿作成作業に費やす時間が短縮され、クライアントやユーザーとのコミュニケーションなどの時間を増やすことができるようになるため、サービス品質のさらなる向上が可能になるという。
なお、マイナビでは今回の実証実験を経て、2022年度中に求人原稿に特化した生成型執筆モデルの共同開発による成果を作り、その後現場業務への実装を目指すとしている。また、同社が運営する求人領域以外の各種メディアにおける原稿執筆業務に関しても、ELYZAが提供する大規模言語AIの活用を図ることで、サービス品質の向上に取り組むとした。