6月になってからGmailが使えなくなる、そんな困ったことが起こるかもしれない。というのも、Googleはセキュリティ確保の観点から、2022年5月30日以降、ユーザー名とパスワードだけでGoogleアカウントにログインするアプリケーションやデバイスのサポートを終了するとしているためだ。特に、すでにサポートが終了していたり、積極的に開発が行われていなかったりするメールアプリケーションやオフィス機器、アプライアンスなどで、Gmailによるメール送受信が行えなくなる可能性がある。
Googleは「Less secure apps & your Google Account - Google Account Help」において、アカウントのセキュリティを確保するために、2022年5月30日以降はユーザー名とパスワードのみでGoogleアカウントにログインするサードパーティ製アプリケーションやデバイスのサポートを終了すると説明している。無料のGoogleアカウントを使っているユーザーが対象だ。
2022年5月30日以降は、Googleアカウントをセキュアに利用する機能に対応したより新しいアプリケーションなどを使用するか、こうした機能に対応していないアプリケーションやデバイス向けに「アプリパスワード」を生成して使用することが望まれる。
本来のアカウントではなく、例えばメールの機能を使うためだけに別のパスワードを生成して利用するといった「アプリパスワード」は、Googleアカウントのみならず他のアカウントでも使われている。本来のアカウントデータが漏洩するリスクを減らしつつもも、古いアプリケーションやデバイスがこれまでと同じようにサービスを受ける方法として利用されている。
Googleアカウントのアプリパスワードは「Googleアカウント」から「セキュリティ」→「アプリパスワード」を選択することで、発行する操作を行うことができる。
なお、Google WorkspaceやGoogle Cloud Identityを使っているユーザーにも同様の処置が取られるとされている。ただし、いずれGoogle WorkspaceやGoogle Cloud Identityを使っているユーザーにおいても同じ措置が取られることになる。その場合、使っているメールアプリケーションやデバイスが使えなくなる可能性があり、アプリパスワードなどを使う方法を検討していく必要があるものとみられる。