本の要約サービス「flier」を運営するフライヤーは5月27日、引受および複数金融機関による融資において、総額約6億円の資金調達を実施したことを発表した。XTech Ventures、みずほキャピタル、エッグフォワード、その他個人投資家から資金を調達した。累積資金調達額は約10億2000万円となる。
2013年に提供を開始した「flier」は、ビジネス書を1冊10分程度で読める要約サービス。2019年には法人向けにもサービスの展開を始め、2022年4月時点で累計会員数93万人を突破した。
特に2020年以降は、コロナ禍に起因するリモートワークの急速な普及により、人材育成サービスとしてのニーズが高まり、法人への導入が好調。累計導入企業数は660社に及び、2年連続で約2倍の成長率を維持し、コロナ前(2019年)からは約6倍に増加している。
同社は今回調達した資金を研修・コミュニケーション機能の強化に充て、さらなる法人事業の拡大を目指す。具体的には、人材育成サービスとしてのプロダクトの強化を推進する。対面研修の代わりに導入できる研修関連機能や、Slackなどの既存のコミュニケーションツールとの連携を可能にするコミュニケーション促進機能の強化を予定。
また、福利厚生としての用途、コワーキングスペースなどの「施設導入」といった新しいニーズへの体制を強化する。さらに活字コンテンツだけでなく、1冊15分で聴ける「音声版」といったさまざまなコンテンツと機能の拡充を進める方針だ。