NTTドコモとサイバーエージェントは5月26日、両社の経営資源を活用した広告事業の展開を目的として、新会社「Prism Partner(プリズムパートナー)」を設立することに合意したと発表した。出資比率はドコモ51%、サイバーエージェント49%。

  • Prism Partnerと各社の役割

    Prism Partnerと各社の役割

新会社はドコモが保有する会員基盤データや、オンラインおよびオフラインデータを基に広告を配信するターゲティング広告商材を販売する。また、「dポイント」を活用した購買行動促進、購買の効果分析を一貫して行うデジタル販促広告商品の販売も手掛ける予定だ。

広告配信結果のデータをドコモのマーケティングプラットフォーム「スーパー販促プログラム」などのCRM(Customer Relationship Management)ツールと連携することで、ユーザーへの広告配信のみならず、商品やブランドへの信頼の向上にもつながる活動を運用面も含めてサポートする。

さらに、ドコモが持つ会員情報やアプリ利用傾向に関するデータなどを利用して、ゲームを中心としたアプリ事業者向けのターゲティング広告も販売する。開発の支援にあたっては同社が保有するデータと、サイバーエージェントが提供するスマートフォンアプリに特化したダイナミックリターゲティング広告「Dynalyst」を連携させることで、ユーザー一人一人にカスタマイズした広告配信も実現可能だとしている。

Prism Partnerは今後、広告商品の開発と広告主への販売を推進するとともに、ドコモが持つ独自のデータ・ポイント・メディアなどのマーケティングアセットと、サイバーエージェントが持つAI(Artificial Intelligence:人工知能)技術やデジタルマーケティングにおける知見を活用し、オンラインとオフラインを統合した広告効果の可視化と効果を最大化するための取り組みを進める。